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欧州連合(EU)はロシアを怒らせてまで、なぜウクライナと連合協定を結びたかったのか

タイトルは、ここ数年来、ずーーーーーっと私の大いなる疑問だった。
あんなにロシアののどもとの国、ウクライナまで連合協定を結んだのでは、ロシアが怒るに決まっているではないか。
なのになぜ、連合協定を結ぼうとしたのか。
軍もないのに、何をやっているのか。

怒涛の日々にやっと一段落がつき、ソルボンヌ大学で教鞭をとっている二人の教授に聞いてみた。
質問は同じである。
「欧州連合は、あれほどロシアが怒ると予測できなかったのか(怒るに決まっているのに)」である。

一人は安全保障の専門家である。
「それは、英語で言うmisperceptionだよ」
「misperceptionですか?」
「そうだ。国際政治の世界へようこそ!」

もう一人は、欧州の歴史の専門家(EU建設含む)で、特にアメリカと欧州の関係を専門にしている。
私が質問を発すると、乾いた声で上向き加減で「ハハハ」と笑い、「それはいい質問だ」といった。
そして、腕を組む形だけど片腕は口元にあて、ちょっと考え「確かに挑発的ではあった」「でも、過小評価していたんだな」と言った。

二人の言い分を総合すると、要するに「まさか、ロシアがあんな反応するとは思わなかった」ということのようだ。
それであんなにEUの政治家たちは右往左往していたのか・・・。

ここで一生懸命、当時のことを思い出してみる。
フランスや欧州では、ウクライナの民主化運動というか反政府運動は、ずっと大きな話題になっていた(確かに極右の運動とも言えた。今でも覚えている。ル・モンドの一面に使われた写真では、人々が立ち上がるデモの写真で、ひるがえる極右の旗に加工がほどこされていた)。でも、日本ではそのニュースは限りなくゼロに近かった。それ関係の私のページは、アクセス数は2桁だったのに、ロシアが侵攻したら、数万単位でアクセス数が伸びて・・・。あのころ私は、ロシア(というかプーチン)が怒るのを予想していただろうか。びっくりはした。予想できたというのはやはり言い過ぎだろうか。でもプーチンの行動は、それほど意外ではなかった。

ちなみに後者の歴史の先生はEUの歴史の担当で、例によって最初の授業ではギリシャ・ローマの話を始めた。まあお約束ともいえるのだが。
そこで私は「欧州の起源はメソポタミアじゃないんですか。なぜギリシャローマから始めるのですか」と質問したことがある。そうしたら「言う必要がないからだ」とのこと。

この先生からは多くのことを学んだ。
良心があるヨーロッパ人が、いつまでも奴隷貿易や植民地主義を糾弾される旧大陸の人間であることで心を痛めているなんて、想像もしなかった。

でも、やっぱり私は欧州は、謝罪と保障が足りない!!!と思っているけどね・・・。
でも、ヨーロッパ人の心に触れた思いがした。
オバマの話をしているときの出来事でした。

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